"住まいのアダプテーション
Q&A/『家相』について" |
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『家相』とは、家の位置・方位・構造・間取りなどをみて、その吉凶を判断する古代中国から伝来した風習です。なかでも、鬼門方位を『凶』として重視しています。鬼門(きもん)とは北東45度範囲を、これとは反対の南西45度の範囲を裏鬼門(うらきもん)と称し忌み嫌っています。 家相の中には現代の建築からみても十分通用するものもあります。いくつか例をあげてみましょう。 (1)台所が裏鬼門(南西)にあるのは凶 冷蔵庫がなかった昔、南西にある夏の台所は、気温が上がりすぎ、食べ物が腐るからです。第二の理由は、風です。江戸では夏になると南の方から風が吹きます。台所を風上の南西に置くと調理の煙や臭いが家中にまわります。さらに、大火は南風にあおられたということですから、南西に台所を置くのが、防火上危険だったのです。 (2)浴室を北東(鬼門)・南西(裏鬼門)につくるのは大凶 北東(鬼門)・南西(裏鬼門)は、水気や不浄をきらうので、汚水を流す浴室をつくることを避けました。これは、昔の建築方法によるものです。北東に浴室をつくると、冬は北から風が吹き、煙突から火の粉が飛んで危険です。また、気密性のない構造のため、寒い北風が吹き込みやすく健康上よくありませんでした。北東は午前中の短い間だけしか日が当たりませんので、湿気の多い浴室の乾燥が十分できずカビがはえやすくなります。南西の浴室の欠点は、夏は、南から風が吹き、それが江戸の大火の原因になったので、防火上、風上に浴室をつくることは避けました。南西は、日当たりがよく、夏は風通しが良く、夏涼しく冬暖かい場所です。そこに浴室をつくってしまうのはもったいないということです。 (3)鬼門・裏鬼門にあるトイレは大凶 北東にあるトイレは、日当たりが悪いため、暖房設備がない昔はとても寒かったのです。その上、日が当たらないことは、不衛生だったということです。 (1)(2)(3)をみても『家相』は先人の知恵として参考になります。『家相』は、家族の幸せと健康を願った先人からの贈物です。『家相』が、何を私たちに伝えたいのか理解した上で、現代の建築方法や設備機器をもってすれば、きっと解決方法が見つかるはずです。 |
| おわりに |
| 『毎日、安心して暮らせる住宅』を考える時、つい、知識が先走り、手引書・事例に振り回されがちですが、個人個人の性格が違うように、その方の障害・生活習慣は、さまざまです。家庭の事情をふまえ、『何を求められ、何が必要なのか』会話を第一に考えていきましょう。 『障害』は『個性』です。 |
| 参考文献 |
| 1)『あんしんかいてきシルバー住宅』 吉田紗栄子著/財団法人 経済調査会刊 2)『お年寄りと一緒に暮らすケア住宅の知識』 (社)日本住宅設備システム協会・新住宅推進協議会/(株)創樹社 3)『安心して暮らせる住まいづくりとケア住宅の計画』 (社)日本住宅設備システム協会・新住宅推進協議会/(株)創樹社 4)『高齢者・障害者の住まいの改造とくふう』 野村 歡/(株)保険同人社 5)『ばばくんの建築用語辞典』 馬場祐三著 6)『おさまり詳細図@木造偏』 筋野三郎・畑中和穂著/理工学社 7)『高齢者にやさしい住まいづくり入門』 建築知識 1991・4月 作業療法ジャーナル 第30巻号 増大特集 住まいのアダプテーション掲載 |
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